丸由産業株式会社丸由産業株式会社

木津川市の織物の歴史

受け継がれる木津川市の伝統産業
〜京織ふすま紙(きょうおりふすまがみ)〜

京織ふすま紙って?

丸由産業の京織ふすま紙

古くから木津川市で生産されている織物で襖・壁・天井・障子・屏風などに加飾された内装材料の事です。自然素材を使うため、体に優しく、丈夫でデザイン性に富み、襖に適した製品です。全国シェア9割を市内で生産しており、世界に誇る伝統産業です。

京織襖ふすま紙の歴史〜紗織から襖地へ〜

丸由産業の技術

18世紀の中頃、36人の織屋があり、生平(きびら)織(機(はた)を使って織る麻織物)の織業を営んでいました。明治初期には、加茂・瓶原地区で麻の座布団や木綿地、明治中期には蚊帳地の生産が始まりました。

明治末期から大正初期にかけて織物工業が開業し、襖地(襖地)・蚊帳(かや)の生産が行われる様になりました。明治中期から 奈良で壁張り用として生産された紗織を使った襖紙は、大正10年頃に手織から機械織機になり、生産量が増えました。

この頃は、襖の張替時期に合わせて6月〜11月に襖地を、夏に合わせて12月〜5月に蚊帳を生産していました。

昭和56年の「相楽地区綿・スフ織物産地診断報告書」によると、襖地の生産は全国の年間の総需用量のうち約60%が織物襖紙で、木津川市域を含む相楽地区の生産量はそのうちの約40%を占め、奈良県・福井県と共に大きな比重を占めていたとあります。

この様に、木津川市の織物産業は、紗織から襖地へと変化し、昭和の高度成長期とともに発展してきました。

襖紙は生きている!

丸由産業のラミネート技術

「京織襖ふすま紙」のある暮らしは人々を豊かにします。襖地は、麻・綿・木から生まれたレーヨン系などの天然素材を使用する織物と和紙で作られ、自然の風合いとあたたかさを持っています。

破れにくく、日本らしい美しさのある意匠だけでなく、天然素材ならではの調湿・遮光・保温機能に優れ、室内の汚れた空気や水分を吸い込み、私たちが健やかに快適に暮らせる環境を提供します。襖地は、人と共に呼吸し、暮らしを支えています。

昭和の高度成長期と共に発展と現在

丸由産業の製品

木津川市の織物産業は、紗織りから襖地へと変化し、昭和の高度成長期と共に発展してきたのです。

生産は手織から機械織へと変化。戦後のビル建築ブームによって、布地壁紙の需要もあり順調に産業へと発展していきました。職人による手張り作業の紙張りは、現在では布地と紙が別に機械で送られ、紙の接着剤をつけて張り合わせています。